ガザ美・ネスト

ガザ美コンテンツと今日カーとか色々

ガザ美講評 「マッド・マイナー・マッド」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10830123

今回紹介するのはヤギ氏作のガザ美ノベルス「マッド・マイナー・マッド」だ

 

あらすじ

夜の闇、海の闇、泥の闇。深淵の中から現れる甲殻怪人との死闘!ガザ美はこの生存競争を生き残ることが出きるのか?!

 

登場人物

ガザ美:主人公。いつもの様に戦う。ストーキングされる。

ヤマトオサガニ:甲殻怪人。喧騒を嫌い禁漁苦の干潟に身を潜めていた。泥中への潜航能力とピック状の爪が武器。泥を飛ばして牽制する狡猾な一面も見せる。

男:アサリ密猟者。ヤマトオサガニに頭をカチ割られる。

謎の人物:ガザ美のストーカー

 

感想

ガザ美がどんな武器を使うかという短編を基に再構成したものが本作である。包丁、お札などヤギ氏ワールドのガザ美が武器として用いるものを一通り描写した。しかしアイスピックは使っていない(原案では使っていた)最後にモクズガニが出てきて次の話(モクズ・デスペレイトストラグル・アンダー・ザ・ムーンhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11020837)に続くのも原案の短編と同じである。

 

ヤマトオサガニは原案では登場時点で手負いでその後もろくにガザ美に反撃できずに倒されるキャラだったのでその分ではかなり出世したと思う。見た目も原案ではろくに描写していなかったので、今回妖怪泥田坊のイメージを組み込んだ。台詞とかにそれが出ているので妖怪好きな人ならすぐピンと来たと思う。

 

アサリ密猟者が頭カチ割られて死ぬのはニュース番組での密漁特集を見てモヤモヤしたからである。

 

劇場晩名探偵コナン 「紺青の拳」

今日観て来ました。

割と黒幕はわかり易いけどアクションは見ごたえありましたね。いつものように爆発するし。

キッドとコナンのコンビは悪友感があってこういう友達が欲しくなりますね。

 

まあなんでガザ美ブログでこんなこと言い出すのかと思うだろうけど途中で京極さんが蟷螂拳みたいな奇怪なバトルスタイルの男とカラテバトルするシーンがあんだけどそこがガザ美っぽかった。ちょうど前日に青空レストランでシャコ特集だったのもある。

飛び蹴りでKOするし。ほら飛ぶのってガザ美っぽいじゃん。

 

一緒に行った友人は微妙だって言っててなんか誘って申し訳ない感じになったけどヤギ氏的にはまあまあ面白かったんで京極真とか怪盗キッドが好きな人なら観にいって損はないと思います。

ガザ美講評 「ヴァンパイア・ヴァーサス・ヴァンパイア」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10679055

今回紹介するのはヤギ氏作のガザ美ノベルス。「ヴァンパイア・ヴァーサス・ヴァンパイア」だ。

 

あらすじ

婦女子ばかり狙った凶悪殺人事件!恐るべき強力甲殻怪人の影!闇と煙の中でガザ美は闇の翼に勝つことが出きるのか?!

 

登場人物

ガザ美:主人公。コミュ障なので聞き込みは苦手。寿司をタダ食いする。

博士:いつものように甲殻怪人の話を持ち込んでくる。今回は結構活躍したと思う。

バンパイアクラブ:敵。狡猾な性格で自信に有利な状況を作って戦うことを好む。美形だが・・・?

 

感想、解説

バンパイアクラブとの戦闘は初期から構想していたものの一つである。バンパイア=吸血鬼=蝙蝠なので戦闘は屋内、洞窟の中をイメージした。蝙蝠は何かにぶら下がったりするしバンパイアクラブは半陸棲で木なんかに登ったりするので戦闘は出きるだけ三次元的に行うキャラにしている。美形なのは鑑賞用の種として広く親しまれているからである。

煙幕を張ったりするのは某ライダーに出てくる蝙蝠の怪人から持ってきた。西洋大剣を使うのはフォロワーから着想を得た。

スタングレネードに海水を使うのは実際にヤギ氏が作業してる時に塩水で濡れた手でコンセント触って痺れたりしたことと吸血鬼が弱いとされる聖水を参考にしている。あとは某機動戦士が100機で戦うゲームである。あれでも似たような武器が強い。

 

バンパイアクラブのモチーフはもちろん吸血鬼である。キョンシーは偶に血を吸うと云われることもあるのである意味西洋と中華のミラーマッチ的なイメージがある。タイトルはまさにそれである。

ガザ美講評 「デッドリー・デート・イミテイト」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10086406

今回紹介するのはゼロナイン作のガザ美ノベルス「デッドリー・デート・イミテイト」だ。

あらすじ

ガザ美の元に届いた封筒。ご近所への愛想など皆無な彼女に届いたのは・・・デートのお誘い?!しかもどこかで見たことある某テーマパークだ!もちろん甲殻怪人も出る!最後まで見逃すな!

 

登場人物

ガザ美:甲殻怪人から助けた女の子からデートに誘われる。無愛想ながらも瑞希を守ったり気遣ったりする優しさを見せる。

瑞希:ガザ美が甲殻怪人から運よく五体満足で救出した女の子。背はガザ美よりずいぶん小さいと地の文にあるので150程度と思われる。ガザ美との会話を見るにおそらくあまりコミュニケーションが得意な女の子ではないと思われる。重度のタラバーサルスタジオファン。その正体は・・・

博士:ガザ美を茶化したり服を買いにいかせたりする。ガザ美の社会経験不足を案じたりおせっかいをかいたり保護者らしい面を見せる

イセエビ、クルマエビ:後半に登場。クルマエビは黒いカンフースーツ。イセエビは深紅のジュー・ウェアを着込む。強力な新戦法でガザ美一行を追い詰める。

 

感想

2019年4月14日時点でのガザ美最高傑作である。これはヤギ氏の偏見だが。

ガザ美が博士への好意を瑞希からの好意を受けることで自覚する話。これはゼロナインのツイートでも触れられているが「目的を持った被造物がそれを自覚し誰かに与えられたものではないかと悩んだ上で己のアイデンティティとしてそれを定義して命令者とを切り離して人格を誕生させるのが尊い」という嗜好に則って執筆されている。とても美しい。

瑞希はガザ美に比べると直接の描写も設定の開示もあまりされていないため正確ではないが、代々テツジンの家系かつ寿司屋、それも女性となれば家庭からの重圧や周りとの差異は大きかったものと推測される。内向的な性格になってしまうのも無理はないだろう。そんな彼女にテツジンと同じく甲殻怪人と戦う存在であるガザ美の存在は鮮烈に写ったであろう事は想像に難くない。

ガザ美は彼女に特別好意があるわけでは無いが彼女の事は憎からず思っている描写はある。つまりはこうブロマンス的ななんかであり百合素晴らしい。特に何も考えずに書いているヤギ氏とは大違いである。

 

戦闘描写も相変わらずハイクオリティである。イセエビの生態と巫女設定を活かした巨大ウツボ召喚はインパクト抜群であり、それを迎撃する瑞希のワザマエも見事に描写されている。

タラバーサルスタジオはゼロナインのツイートが発端となってヤギ氏・フォロワーのガザ美クリエイターズの中で色々話された東京ガザミーランドが元ネタだろう。何故か劇中ではUSJっぽい名称になっているが。

立地に関しては漠然としている。ガザ美の棲む地域からは電車で数十分といったところらしい。玉せんのかにせんべいverやこういう感じのテーマパークに売ってる耳(蟹鋏)といったグッズが売ってたりトロッコが走ってたり特撮ショーがやってたりするらしい。ヤギ氏はUSJも舞浜鼠国も行ったことがあるがどちらに近いかは今回の話の描写では判別しかねた。

イセエビは正月の話で死んだような描写がなされていたが今回普通に生存してクルマエビと戦っている。やはりTV番組なのでプロレスの様に一応死なないレベルでレフェリーストップみたいなのがかかってるんだろうか。

そもそも彼らは何故タラバーサルスタジオなどにいたのだろうか。遊びに来てたのだろうか。イセエビはまだしもストイックそうなクルマエビとは無縁そうな場所であるが・・・

 

ガザ美の協力者でもあり友人である瑞希の登場という物語としても大きな変換点となる話。丁寧な心理描写が光るガザ美傑作エピソードである。読もう。

ガザ美講評 「マンティス・キリング・マン」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9441068

今回紹介するのはゼロナイン作のガザ美ノベルス「マンティス・キリング・マン」である


あらすじ

銃弾と薬莢の見つからない不可解な銃撃殺人。それに甲殻怪人の匂いを嗅ぎつけたガザ美。蟷螂の名を冠する甲殻怪人との戦いをガザ美は生き残ることが出来るのか。


登場人物

ガザ美:ゼロナイン作のノベルでは影の薄かった彼女がとうとう主人公らしい活躍を見せる。様々な武器を用いるテクニシャン。

モンハナシャコ:ゼロナイン考案の甲殻怪人。片言の日本語を喋りどぎつい色の服を着た怪しい奴だがその戦闘能力やフーリンカザンは非常に高い。


感想

銃弾に匹敵する威力を持つパンチを放つモンハナシャコとの戦闘が描かれた本作ではヤギ氏やTLで考案されたガザ美の武器が惜しみなく用いられているのが特徴である。

アイスピックや遊泳脚はもちろん、ヤギ氏ワールドでは用いられていない大型バイクを使った轢殺や蟹光線、ガザ美モチーフキョンシーとの親和性も高い中国武器双鐗など多様なガジェットをフルに用いた戦闘はボリューム満点である。

敵であるモンハナシャコも銃撃貫手だけでなく蟷螂拳、瓦礫投擲、人質などヴィランに相応しい暴れっぷりだ。

特に現在ヤギ氏ワールドでは描かれていない生身の人間と甲殻怪人の戦力の差も描かれており、それらに目を付けたゼロナイン氏の観察眼と行動力は評価に値する。


本作では甲殻怪人の色は戦闘時に興奮すると変化するという設定が新たに明らかにされている。これは女の子、メスであるガザ美は本来のワタリガニの生態に沿わせるなら暗い地味な色をしているのが正しいが実際には有名かつ、イラストなどで映えるかっこいい色はオスでしか発色しない矛盾を解消するための設定と推測される。ゼロナイン作のイラストでも平時のガザ美のもみあげハサミは緑色をしているが

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=68411157

(ガザ美のカラーイラスト)

マンティス・キリング・マンの1シーンを描いたと思われるイラストでは鮮やかな青色となっている

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=68100528


モンハナシャコはクルマエビ並みにゼロナインのイラストが多くお気に入りと思われるが2019年4月9日現在他のゼロナインキャラであるクルマエビ、イセエビ、瑞希と異なり彼女が登場するエピソードはこれ以外に存在しない。今後に期待である。



ガザ美講評 「ガール・ミーツ・クラブ」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10057921

今回講評するのはヤギ氏作のガザ美ノベルス 「ガール・ミーツ・クラブ」である。

 

あらすじ

甲殻怪人同士の凄惨な戦いを間近で目撃し精神を病み始めた星見蒼子。その前に再び現れた気味の悪い蟹臭い少女とは!?

 

登場人物

星見蒼子:この話では主人公的役割。精神を病む。

ガザ美:口数が少ないから影が薄い主人公。星見に揺さぶられた。

博士:解説役。よく喋るので一番目立っているかもしれない。ガザ美よりか対人能力があるので面倒事はいつも彼が仲裁している。

イソスジエビ:甲殻怪人。ガザ美のあとをつけて餌だと思い込んでいた星見を攫った。

 

感想

「ビギニング・ブルークラブ」(ピクシブ掲載版) https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10014888

の直接の続編である。いわゆる少年漫画的なのの2話を想定して書いておりおおまかな世界観の解説をメインとした。ガザ美が何をしていて甲殻怪人は大まかにどんな物なのかを本当に適当に解説している。

ピクシブの方のキャプションの通り書いているうちになんか違うな・・・って思い始めてしまったので個人的にはあんま気に入っていない話である。イソスジエビにも妖怪のモチーフ無いし。

話の構成云々よりやけに誤字が多くて完成度が低い。〆切りとかないんだからもっと推敲すれば良かっただろうに。

しかしこんな小説にもブックマーク押したりいいねしたり見てくれる人はいるので世の中鬼ばかりでもない

ガザ美講評 「ベント・ウェスト・セント・トゥ・ヘブン」

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9083022

今回紹介するのは著者ゼロナインのガザ美ノベル二弾目「ベント・ウェスト・セント・トゥ・ヘブン」だ。

 

あらすじ

2018年新春!一年の初め突っ走る一番槍の料理!おせち!その海老にふさわしい海老はクルマエビ!イセエビ!どちらなのか!その決着はヒトの手ではなく甲殻類同士の激しい戦いで決められる!バトルスタート!

 

登場人物

クルマエビ:ゼロナイン作品御馴染み。前作で見せた砂中潜航や武器も駆使してイセエビと戦う。晴れ着は赤いカンフースーツ

イセエビ:初登場。女性。醤油顔らしい。デュアル・アンテナ・カタナや海老らしからぬ強固な外殻とパワーがウリ。晴れ着はストイックなクルマエビのものとは異なりアルティメット・オセチの刺繍が入った赤い振袖(下に戦闘着である巫女服)

ガザ美:空気。最後にチラっと登場。もちばっか食っている。

博士:空気2。クルマエビとイセエビの戦闘に呆れる。

 

感想

戦闘描写に定評のあるゼロナインが送り出したガザ美ノベルス2弾は戦闘描写のみで構成された肉だくの牛丼みたいな作品。

お正月特別編であり、実際新年の1月4日に投稿されている。

イセエビもクルマエビも日本語では海老と一まとめだが英語だとロブスターとシュリンプと明確に区別される。おせちで御馴染みの両者の戦闘スタイルの違いを生態を織り込んで書き上げられているのは評価に値する。

クルマエビは砂泥底の海に生息し砂中に潜って過ごしているがイセエビは岩礁の岩の隙間に棲み、長く鋭い触角で敵を追い払う。実際にヤギ氏もイセエビ触ろうとしたら触角でガードされたからわかる。

他にも注目する点がある。それはこの戦いがTV番組であることである。ラストに博士とガザ美がTVを見ながらオーゾニをかっ食らう所で物語は終わる。

これはどういうことか?ゼロナイン・ワールドではヤギ氏・ワールドと異なり甲殻怪人は人間の生活の中に適応し、完全に受け入れられている事を示している。「ビギニング・ブルークラブ」では甲殻怪人は都市伝説や変質者に近い扱いを受けていたのとは対照的だ。

ただこのTV番組は博士に呆れられているため恐らくは甲殻怪人が戦うTV番組というのはマイナーなものなのだろう。

博士の態度も甲殻怪人がTVに出ているのに割りと淡泊であり、この辺にもゼロナイン・ワールドの博士がそこまで甲殻怪人に憎しみをもっていないということがわかる。

この辺の解釈は後の「デッドリー・デート・イミテイト」などでも見受けられる。

 

ちなみにヤギ氏の家のおせちでは海老なんて一回も出てきたことがないのでヤギ氏はどっちがいいかはわかりません。

見た目のインパクトはイセエビが勝るだろうけど実際コストとかの問題でクルマエビの方が楽そうで沢山食べられそうな気がする。