ガザ美講評 「ロングアーム・フィッシング」
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10060197
今回紹介するのはヤギ氏のガザ美ノベルス2弾目。「ロングアーム・フィッシング」である。著者はヤギ氏。
あらすじ
河川敷で凶悪甲殻怪人の気配を感じ取ったガザ美は夜の河川敷で自らを餌とした危険な夜釣りに挑む・・・!
登場人物
ガザ美:主人公 散歩が日課。
博士:情報担当
ミナミテナガエビ:ヴィラン。夜釣りに来ていた釣り人を襲って食べていた。蹴りだけでない変則的な攻撃が得意。
ヒシガニ:回想で登場。手が長かったらしい。
感想
ガザ美ノベルスの2話目という事で描いた。ビギニング・ブルークラブと同じくプライベッターに載せたものをピクシブに加筆修正したものである。
https://twitter.com/wwwwwwwjgp/status/946395594074894343
戦闘描写の拡充をメインにガザ美が普段どんなことしてんのかということを書いた。
ミナミテナガエビの戦法は個人的にかなり気に入っている。テナガエビの長い腕は一番前の脚ではなく2番目の脚が長くなっているのだ。多分テナガエビを良く見てないとわからないしヤギ氏もこの話を書くちょっと前に知ったのである。だから面白いなって思ってこの話書いた節があるんだけど。
後一応ヤギ氏・ガザ美の敵甲殻怪人には妖怪とか怪異のモチーフを織り込んでいこう!って考えてるけどこいつは河童です。
博士からスポンサー発言があるけど一応博士は警察の極秘に設置された対甲殻怪人調査部みたいなとこから資金貰ってるって設定があります。いつか経緯は書きたい。
エピローグでガザ美がミナミテナガエビを食べる描写があるけど実際テナガエビは高級食材っすよ。揚げると美味しいらしい。でもガザ美は茹でて食べようとしてたけど。
多分甲殻怪人の脚だから普通の海老よりでかいだろうし油はめんどくさいから戦闘で疲れた後に使いたくなかったんだろう。
ガザ美講評 ビギニング・ブルークラブ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10014888
ガザ美講評第二弾はヤギ氏初の著作である「ビギニング・ブルークラブ」である。
あらすじ
無軌道大学生星見蒼子は学校で謎の蟹人間の噂を聞く。帰り道に謎の蟹人間、甲殻怪人イワガニに襲われる彼女だがそこに謎の少女が・・・
登場人物
ガザ美:主人公
博士:車で近くまでガザ美が殺した甲殻怪人を回収しにくる。
星見蒼子:オリキャラ。無軌道大学生。甲殻怪人に襲われる。
イワガニ:甲殻怪人。割りと人間に近い見た目をしている。
感想
ヤギ氏作のガザ美ノベルスの第一弾であり現在ピクシブに上げているのは加筆修正したものである。プライベッターに始めて上げたものは今と異なり星見蒼子がいない。彼女に関しては一般人の観点からガザ美に関わるキャラがいた方がいいと思ったから入れた。
https://twitter.com/wwwwwwwjgp/status/942408346300137472
この時はまだ手探り感が強く行の切り替えとかめちゃくちゃで正直微妙なとこがあるからまた修正して上げ直すかもしれない。
とりあえず少年漫画の第一話的なものが書きたくて書いた。実際一話だし。甲殻怪人が一般人からはどのような認識で見られているのかということは考えて表した。実際執筆当時(2019年4月2日)時点では完全な一般人の視点から見た甲殻怪人が描写された作品というのはヤギ氏作以外で無いはずである。多分。まあヤギ氏時空なので俺の時空ではこうだよ!って言われたらぐうの音も出ないが。
イワガニはヤギ氏に馴染みがあって1話っぽいオーソドックスな敵としてデザインした。見た目は街でその辺あるいてる女に蟹爪を付けてほしい。
あと博士がどんな感じでガザ美の戦闘に関わってるかも書きたかった。やっぱ前線にいた方が色々面白そうだからである。後ろに引きこもってばっかじゃ嫌な上司だし。
月の描写が多いのは月夜の蟹のコトワザからです。月夜の蟹ってコトワザはあんま良い意味じゃないけど。
ラストは結構気に入ってる。感傷的で。
ガザ美講評 スパット・スパイト・ブラック・アンド・ホワイト
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9041989
今回紹介するのはガザ美小説の記念すべき第一弾「スパット・スパイト・ブラック・アンド・ホワイト」である。
著者はこの私ヤギ氏ではなくゼロナイン氏である。
あらすじ
甲殻怪人による残虐殺人事件の匂いを感じ取ったガザ美はクルマエビ科の甲殻怪人による同門対決に巻き込まれる!どうなるガザ美!
登場人物
ガザ美:主人公。ぼっちだったりもみあげ千切られたりエビに吹き飛ばされてそのままで不憫。
博士:情報提供係。写真をわざわざ外から持って来ている。多分警察から貰って来たのだろう。
クルマエビ:ガザ美より主人公してる。ゼロナインが考えたキャラでゼロナインが書いた小説なので当たり前である。海老拳と輪拳という奇怪な拳法で体格で勝るガザ美やブラックタイガーと渡り合う。
ブラックタイガー:クルマエビの兄弟子で黒虎拳なる怪しげな拳法を創始した。海老拳の派生らしい。体格や経験で勝り、マングローブ林に似た景観の竹林でフーリンカザンを得てクルマエビをあと1歩まで追い詰める。どことなく北斗の拳っぽい。
感想
ガザ美初期中の初期の作品(ガザ美誕生から一月ほど)でありまだ作者間(ヤギ氏・ゼロナイン、Gazer、ジャッカル等)での大まかな設定の統一がなされていないため博士の口調が「じゃ」とやけに老人めいた感じになっている。多分60歳か70歳くらいを想定していたのかもしれない。
しかし設定なんて面白きゃどうでも良くなるものでブラックタイガーとクルマエビの生態を利用して描かれた戦闘は見事であり著者の高い取材力が伺える。この手の甲殻類に詳しくなれる作品はヤギ氏が個人的に目指したいものでもあるので評価が高い。
異色としてメインはゼロナイン考案のクルマエビとブラックタイガーの対決に比重が割かれておりガザ美は中盤で吹っ飛ばされてフェードアウトしてしまう。あの後ガザ美はどうなったんだろうか?クルマエビらがガザ美にトドメを刺すシーンは無くその後の話でもクルマエビやガザ美はぴんぴんしているのでおそらく放って置かれたのだろう。ガザ美作品の時系列はよくわかっていないが。
目が覚めたら誰もいなくなっていたとなると結構後始末が大変そうである。ブラックタイガーは死んでるけどクルマエビはいなくなってるし。博士に説明するの大変そう。
個人的にはヤギ氏の好きな漫画家の事について劇中に登場してたのがニヤりとした。
ゼロナイン特有の緻密な戦闘描写や言葉遣いにより読み物としての完成度は高い。ガザ美入門編としては最適だろう。